◎本記事を読むべき対象者
- EC利用者
- 技術士二次試験建設部門道路分野の受験者
AmazonをはじめとするECの物流特需により、道路が変化してきます。そこで道路技術者のわたしが、物流特需に対応した重要物流道路について解説します。ますます物流の需要が高まるため、必見の内容です。
技術士二次試験道路部門の受験者は抑えておくべきキーワードです。
◎重要物流道路とは
重要物流道路とは、平常時・災害時を問わず、安全で円滑な物流を確保するため、国土交通大臣により指定される道路のことです。
物流上重要な道路輸送網を計画路線を含めて路線を指定し、機能強化や重点支援が実施されます。
また、重要物流道路の代替・補完路をあわせて指定されます。
◎重要物流道路が指定されるようになった背景
平常時・災害時に以下の課題があり、重要物流道路が指定されるようになりました。
〇平常時の課題
- トラックドライバーの高齢化
- 人口減少や少子高齢化によるドライバー不足
- EC(イーコマース)の進展等により物流特需が生じ、特殊車両の増大。(特殊車両の通行許可が必要な国際海上コンテナ車(40ft背高)の台数が5年間で1.5倍に増加)
〇災害時の課題
- 熊本地震では、県内約2000㎞の緊急輸送道路のうち、50カ所で通行止めが発生
- 災害時に道路について「不安」と回答した割合は5割超
◎重要物流道路の指定による効果
- 重要物流道路の内、道路構造上支障のない区間(約8割)に、国際海上コンテナ車(40ft背高)の特車通行許可が不要となる。
- 重要物流道路は、構造基準高を4.5mから4.8mに引上げ(高さ4.1mの車両に対応)される。
- 重要物流道路及び代替・補完路は、災害時の道路啓開・災害復旧を国が代行する。
◎まとめ
- 重要物流道路は、物流特需によって増加したの特殊車両に対応
- また、災害時にも道路機能を確保
物流によって、道路がこれまでになかった大型車にも対応していくようになります。また、災害に負けずに機能を維持しし続けることも、道路重要な役目です。
それでは〜
※参考文献:国土交通省HP