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【日本が変わる】
道路技術者が解説する
今後の道路


◎本記事を読むべき対象者

  • 今後の道路の動向が気になる方
  • 技術士二次試験建設部門道路分野の受験者

先月(R2.2)の初旬に「道路法等の一部を改正する法律案」が国会で閣議決定されましたので、道路技術者のわたしが、以下の国交省の記事に沿って解説します。
https://www.mlit.go.jp/report/press/road01_hh_001283.htm

変わりゆく道路の動向が気になる方は必見の内容です。また、技術士二次試験建設部門道路分野出題されそうな内容のため、受験者は必見です。


今後の道路

 ○5つの道路法改正

物流生産性の向上のための特殊車両の新たな通行制度の創設

(解説)
近年、EC(イーコマース)の進展等により物流特需が生じており、特殊車両が増大しております。

そのため、デジタル化の推進により、登録された特殊車両が即時に通行できるようにして、事業者の負担を軽減させます。

また、事業者が特殊車両を国土交通大臣に登録することで、国土交通大臣がETC2.0により実際に通行した経路を確認できるようになったり、事業者は特殊車両が通行可能な経路をウェブ上で確認できます。

特殊車両とは車両重量が一定限度を超過する車輌のことである。

民間と連携した新たな交通結節点づくりの推進

(解説)
道路付属物は通常、道路管理者(自治体)が設置するものになりますが、事業者に施設の設置運営の権利を与えることができるようになります。

そして、各地に点在しているバス停を集約する等、交通結節点を整備しやすくなるため、混雑の緩和や物流の円滑化が見込めます。

※交通結節点とは、異なる交通手段の接続箇所のことです。例えば、バスと電車の交通結節点はバスターミナルを含む駅を指します。

地域を豊かにする歩行者中心の道路空間の構築

(解説)
バイパスなど道路整備が進み、余ってくる道路空間を歩行者のための空間に再配分したり、道路や河川などの占用緩和により民間サービス(カフェテラスなど)に開放することで賑わいの場を作っていくことが進められてきておりました。

今回は、具体的に「歩行者利便増進道路」を指定し、これまで流れを促進していくものと考えられます。

さらに、無電柱化を促進させ空間を有効活用させようとしております。

無電柱化は別記事で解説しておりますので、ご覧下さい。

自動運転を補助する施設の道路空間への整備

(解説)
自動運転車の運行を補助する施設(磁気マーカー等)を新たに道路附属物として位置付けられるようになりました。
そして民間事業者が行う場合は無利子貸付の補助がなされます。

つまり、自動運転のための環境を整備していこうとするものです。
自動運転はテクノロジーとしては非常に進んできておりますが、ハード面や法的な課題があり、中々普及しにくいと言われておりました。

今回の改正で、これから徐々にハード面の課題が解決されていくかもしれません。

まずは実証実験が実施されている中山間地域での実用が本格化すると思われます。

自動運転別記事で解説しておりますので、ご覧下さい。

国による地方管理道路の災害復旧等を代行できる制度の拡充

災害が発生した場合において、地方公共団体からの要請に基づき、国土交通大臣が道路啓開・災害復旧を代行できる道路の対象を拡大すること等を規定


最後に

時代のニーズにあわせて、道路も変化しております。皆さんの生活と切っても切り離せない存在の1つが道路だと思いますので、今後の動きに注目してください。

それでは~


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