◎本記事を読むべき対象者
- 無電柱化の取組を端的に理解したい人
- 技術士二次試験建設部門道路分野の受験者
技術士試験の延期日程が9/21(月)・22(火)に決まりました。いつの間にか8月に入り、気づけば来月のため、受験生は追い込んでいきたいところです。そこで、道路技術者のわたしが、建設部門道路分野の予想問題とそれに対する模範解答を作成しました。道路部門受験者は必見の内容です。
予想問題
無電柱化について概要を記述せよ。また、課題とその多面的な解決策を記述せよ。
模範解答
(1)概要
無電柱化とは、「道路の防災性向上」、「景観の形成や観光振興」、「安全で円滑な交通の確保」を目的として、電柱および電線を道路上からなくす取組のことである。
そして各目的に応じた道路を対象として、電線共同溝などで地中化する手法、また裏通りなどに電線類を配置して、主要な通りから電線をなくす裏配線や軒下配線の手法により、無電柱化に取り組む。
(2)課題
地中化はコストが掛かるため課題となる。
(3)多面的な解決策
①低コスト手法の導入および技術開発
浅層埋設方式、小型ボックスを活用した方式、直接埋設方式などの低コスト手法を導入する。また、機器のコンパクト化や低コスト化に向けた技術開発を行う。
②財政面の措置
PFIを活用したり、固定資産税の減免、占用料を減額したりする。また、防災・安全交付金を配分する。
③事業の早期化
ガスや水道などの異なる工事の同時施工、既設管路の活用および新設する電柱の占用制限などによって、無電柱化事業の早期化を図り、事業が長引くことで増大するコストを抑制する。
学習支援のために、本記事について、音声起こしをしました。スキマ時間の活用として、作業をしながら、倍速かつリピート再生でお聞きください。