本記事を読むべき対象者
- 令和3年度技術士二次試験建設部門道路の受験者
- 来年度以降の受験者
今回は、道路の選択科目Ⅲについて考察を記述します。
・必須科目Ⅰの考察はこちらから→必須科目Ⅰ
・道路選択科目Ⅱー1の考察はこちらから→Ⅱー1
・選択科目Ⅱ−2の考察はこちらから→Ⅱ−2
・2021年版 技術士第二次試験 建設部門 合格指南 [ 日経コンストラクション ]
道路選択科目Ⅲ
令和3年度の出題テーマはⅢ−1「降雪時の車両滞留対策」、Ⅲ−2は「暫定二車線」でした。
Ⅲ−1は、近年よく話題となっているテーマで、過去にも出題されたテーマになります。
Ⅲ−2は、道路のネットワーク化における解決策の1つとしてよく挙げられ、Ⅲ−1と同様に過去にも出題されたテーマになります。
共通して、出題形式が変更となる令和元年以前に出題されたテーマであるため、選択科目Ⅱと同様に過去問対策が重要であることを認識させられます。
2021年版 技術士第二次試験 建設部門 合格指南 [ 日経コンストラクション ]
Ⅲ−1
Ⅲ−Ⅰ「降雪時の車両滞留対策」と同様のテーマは、出題形式が変更となる前の平成30年度に出題されました。
また、令和3年3月に「大雪時の道路交通確保対策 中間とりまとめ(令和3年3月改定)」が発表されております。
この記事を参考とすると、課題としては「大雪時の道路交通確保に対する考え方の転換」が挙げられます。
また解決策は、(1)ソフト対策と(2)ハード対策に大別されます。
(1)ソフト対策としては、○タイムライン(段階的な行動計画)の作成、○除雪体制の強化、○除雪作業を担う地域建設業の確保、○除雪作業への協力体制の構築、○チェーン等の装着の徹底、○短期間の集中的な大雪時の行動変容、○短期間の集中的な大雪時の計画的・予防的な通行規制・集中除雪の実施、○立ち往生車両が発生した場合の迅速な対応 があげられております。
一方、(2)ハード対策としては、○基幹的な道路ネットワークの強化、○スポット対策、車両待機スペースの確保 があげられております。
2021年版 技術士第二次試験 建設部門 合格指南 [ 日経コンストラクション ]
Ⅲ−2
Ⅲー2の「暫定2車線」と同様のテーマは、平成29年度に出題されました。またこのテーマに関する記事は、こちらや国土強靭化などの国交省の記事を参考にすると良いです。
上述の記事を参考とすると、課題としては、○対面通行の走行性、○対面通行の安全性・信頼性、○大規模災害時の対応、○大雪への対応 などがあげられます。
また解決策としては、中央分離帯の拡幅によるワイヤロープや剛性防護柵などの設置が挙げられます。
2021年版 技術士第二次試験 建設部門 合格指南 [ 日経コンストラクション ]
おわりに
来年度以降の受験者は、過去問のテーマを参考に、自分なりに解答論文を作成してみましょう。そして、誰かに添削を依頼し、解答論文をブラッシュアップしていけば、合格への道は近づきます。
次回以降はⅡ-1の解答例を記述しようと思います。
それでは~