本記事を読むべき対象者
- 令和3年度技術士二次試験建設部門道路の受験者
- 来年度以降の受験者
・今回は、道路の選択科目Ⅱー2について考察を記述します。
・必須科目Ⅰの考察はこちらから→必須科目Ⅰ
・道路選択科目Ⅱー1の考察はこちらから→道路Ⅱー1
・道路選択科目Ⅲの考察はこちらから→道路Ⅲ
・2021年版 技術士第二次試験 建設部門 合格指南 [ 日経コンストラクション ]
道路選択科目Ⅱー2
今年度の選択科目Ⅱー2は、Ⅱー2ー1は「生活道路の緊急的交通安全対策」、Ⅱー2ー2は「都市間高速道路の橋梁のRC床版の取替え工事」でした。
Ⅱー2ー1
生活道路の交通安全対策は令和元年度のⅡー2-1でも出題されており、想定外の出題でした。
冒頭に背景として「未就学児を中心に子供が日常的に集団で移動する経路等の安全関心が高まっており」との記述があるので、おそらく、道路構造令と同時期の令和3年3月に改訂された「 防護柵の設置基準・同解説 ボラードの設置便覧 」を受けての出題と思われます。なぜなら、防護柵便覧の改訂は滋賀県大津市の交通事故などの影響を受けたためです。
次に解答の留意点を述べる上で、令和元年度の本年度(令和3年度)の相違点を下表に示します。
表 年度別の相違点
令和3年度 | 令和元年度 | |
安全対策の範囲 | 生活道路を含めた市街地 | 生活道路 |
安全対策 | 緊急的交通安全対策 | 交通安全対策 |
背景 | 未就学児を中心に子供が日常的に集団で移動 する経路等の安全関心が高まっており | 地区に関係のない自動車の走行やスピード 出し過ぎなどの問題が発生しており |
過去問の対策をされていた方は、上表の相違点に留意して解答できれば高得点が容易に見込めると思います。例えば「安全対策」については、時間のかかる対策を挙げると本年度の出題に沿った「緊急的」にはならないので、高得点には結びつきません。
Ⅱー2ー2
Ⅱ−2−2についても令和元年度と同様に橋梁に関する出題でした。道路を専門とする受験者には選択しにくい出題でした。
おわりに
今回受験された方は、もう解答論文の復元は終わったでしょうか。まだの方は、忘れないうちに早めに復元することをお勧めします。合格の自身がなくても合格することもあり、口頭試験に困る方が毎年おります。また、たとえ不合格であっても、なぜ不合格になったか添削をすることができるので、来年に繋がります。
次回は道路の選択科目Ⅲについて考察します。
それでは~