◎本記事を読むべき対象者
- 人間
- 技術士二次試験建設部門道路分野の受験者
自動運転とともに最近よく出てくるキーワードのMaaSについて、道路技術者のわたしが解説します。人々の生活が今後劇的に変化していく可能性を秘めているため、必見の内容です。
また、技術士試験道路部門受験者は抑えておくべき内容です。
◎MaaS(マース、マーズ)とは
○まず、MaaS似た言葉のSaaSとは
SaaSとはサーバー側がソフトウェアを動かし、ネットワーク経由でユーザーがサービスとして利用することです。
▶特徴
・複数人が編集、管理ができる。
・ネット環境次第でどこでも利用可能。
▶代表例
・Microsoft Office 365
・Gmail
○そして MaaSとは
MaaSはSaaSのモビリティ版で、Mobility as a Service の略です。
▶概要
出発地から目的地までの移動に係る検索・予約・決済などをオンライン上で一括して提供するサービス。
さらに、小売、観光、病院等の移動以外のサービスとの連携による移動の高価値化も含む。
例えば、タクシー、バス、カーシェアリング、レンタカー、レンタサイクルなどを出発地から目的地まで、利用者属性にあわせてパッケージ化されて、サービスとして提供されます。
▶メリット
- 旅行を計画する際に、移動手段を調べて、あちこち予約する手間が省ける。
- 自動運転などのテクノロジーと組み合わせ、地方部における交通弱者の移動手段確保の課題解決に繋がる。
- 公共交通の利用率が増え、自動車交通量が減少する。そして、以下の効果が生まれる。
効果①:駐車場及び道路車線の削減が可能となり、新たな空間活用機会が生まれる。(道路空間の再配分)
効果②:排気量が減少する。
効果③:渋滞時間を削減できる。
効果④:交通事故を削減できる。
最近、スマホアプリでタクシーを配車できたり、レンタサイクルを活用できたりしています。今後は、ますます便利な社会になります。
そのためには、官民問わずに各種交通サービスが他分野と連携して強化される必要があります。
◎MaaSの進展により、自動車産業が衰退
MaaSが進展すれば、維持費のかかる自動車を買う人はますます減少します。つまり自動車産業は衰退していきます。
長年、日本経済を支えてきた自動車産業が衰退すれば日本にとっては大変ピンチです。
ところがTOYOTAは流石です。2018年に「自動車を作る会」から「モビリティカンパニー」へ転換することを明言しております。
その先駆けがソフトバンクとの合弁会社です。自動運転がこれからの鍵として、開発に力を入れているようです。
とは言え、日本の自動車メーカーは減少し、何らかの影響はあると思います。
何か好転できることを期待したいです。
◎まとめ
- MaaSとは出発地から目的地までの移動に係る検索・予約・決済などをオンライン上で一括して提供するサービス。
- 官民問わずに各種交通サービスが他分野と連携して強化されることが必要。
- あらゆる人の移動の利便性が向上。
- 交通量削減にも寄与し、様々なメリットが得れる。
- 自動車産業衰退の恐れ有。
時代は目まぐるしく変化していきます。頑張ってついていきましょう。
それでは~