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本記事を読むべき対象者
- 技術士二次試験建設部門道路分野の受験者
道路技術者のわたしが、建設部門道路分野の予想問題とそれに対する模範解答を作成しました。道路部門受験者は必見の内容です。今回は、道路構造令の改定内容であるⅡ−1で出題されそうな「道路の防災機能」について作成しました。
2021年版 技術士第二次試験 建設部門 合格指南 [ 日経コンストラクション ]予想問題
道路の防災機能について列挙せよ。また、計画・設計の留意点も記述せよ。
2021年版 技術士第二次試験 建設部門 合格指南 [ 日経コンストラクション ]
模範解答
1.輸送路としての防災機能
(1)地震に備えた道路構造
橋、トンネル等、道路の主要構造物は、緊急輸送道路等、道路に求められる機能に応じて、耐震性を確保する必要がある。
また、地震などの被災が生じた場合、軽易な措置で通行を確保できるように普及性も考慮する必要である。
(2)風水害に備えた道路構造
路線選定段階で、リスク情報を踏まえ、災害リスクが少ない箇所を選定した道路とする必要がある。やむを得ず災害リスクが存在する箇所に道路を整備する場合は、災害リスクの軽減対策が必要である。
また民地側からの斜面災害等、道路区域外に起因する災害に対しては、必要に応じて、民地側の対策を検討する。
2.緊急入退出路、避難場所
出入制限された道路の災害時において、緊急車両の通行時間の短縮や一般車の速やかな退避に支障となる場合、緊急入退出路を設置することができる。また、地震・津波対策として、津波の想定浸水区域内に道路管理上の支障がない限り、盛土構造や高架構造の道路を避難場所として活用できる。
その際、地方自治体の地域防災計画に留意する。
以上
参考文献
道路構造令の解説と運用(令和3年3月版)