本記事を読むべき対象者
- 令和2年度技術士二次試験建設部門道路分野の受験者
- 来年度以降の受験者
今回受験された皆様、お疲れ様でした。今回はコロナの影響で、試験が延期されたり、試験時間が変更になったりと難しい環境の中での試験でした。手応えのある人、悔しい思いをした人、様々と思いますが、試験に向けて取り組んできたことを無駄にしないように、引き続き色んなことにチャレンジしていきましょう。
本記事では、速報版として令和2年度建設部門における必須科目と、選択科目(道路)の出題問題について、考察をします。
必須科目Ⅰ
出題形式はⅠ−2については、昨年度と全く同じでした。以前紹介した回答論文のテンプレが役立ったと思います。
また、テーマも「社会インフラメンテナンス」であり、解答しやすい内容でした。しっかりと対策していた人は問題なく回答できたと思います。
一方、Ⅰ-1は出題形式が少し異なっており、設問(3)が「解決策の波及効果、新たな懸念事項とその対策」を問われる内容でした。テーマも、「地域の中小建設業の指名」と、対策しにくい内容であったため、解答したとすると時間が掛かったと思います。
したがって、多くの受験者がⅠ-2を解答したことかと思います。
選択科目Ⅱ(道路)
Ⅱ−1
Ⅱ-1は例年通りでした。
Ⅱ−1−1は道路構造令から「設計時間交通量」が出題されました。
Ⅱ−1−2は道路法改正の一部の「歩行者利便増進道路」が出題されました。こちらも以前の記事で紹介していました。きちんと深堀りしていた人は問題なく解答できたと思います。
Ⅱ−1−3も例年通り舗装に関する出題で、「舗装の構造に関する技術基準」でした。
Ⅱ−1−4は「落石対策工」が出題されました。以前の記事で「盛土法面の点検」を予想していましたが、見事に外しました。
https://haiana1989.com/inspection
つまり、来年の「盛土法面の点検」が、出題される確率がぐーっと上がりました。来年の受験生は必見です。
Ⅱ−2
Ⅱ−2も出題形式は昨年度と同様でした。こちらも以前の記事が役立ったと思います。
Ⅱ−2−1では、「重要物流道路の交通アセスメント」の渋滞対策の問題でした。国交省の重要物流道路のページに「重要物流道路の交通アセスメント」に関するガイドラインがあるため、それに沿った形で解答出来れば高得点となります。
Ⅱ−2−2は、「占用物件の老朽化」に対する舗装修繕の問題でした。業務経験がないと、解答しにくい内容かと思います。
選択科目Ⅲ(道路)
Ⅲ-1の出題形式は昨年度と同様で、こちらも以前の記事が役立ったと思います。
また、テーマは「自転車の活用推進」についてでした。重要キーワードの「ナショナルサイクルルート」より、自転車に対する対策をしていた方は多かったと思いますので、比較的解答しやすかったと思います。
https://haiana1989.com/cycleroute
Ⅲ‐2は出題形式が少し異なり、必須科目Ⅰ‐2と同様に設問(3)で「解決策の波及効果、新たな懸念事項とその対策」が問われました。ただし、昨年度の出題形式である「新たなリスクとその対策」と内容はさほど変わらず、「波及効果」を付け加える程度で解答できるため、準備していれば対応できたと思います。
また、テーマは「激甚化する災害に対する道路整備」についてでした。Ⅲ‐1同様に、重要キーワードの「道路の耐災害性」関連の問題のため、準備していれば難易度はさほど高くなかった思います。
https://haiana1989.com/road-disaster
おわりに
試験が終わっとところで、やる気があまり出ないかもしれませんが、解答論文の再現は極力早く済ませるようにして下さい。
それでは~